家賃保証会社の更新料は誰が払うのか。受け取る側の大家も、少し不思議に思っている
家賃保証会社の更新料は、うちの物件では入居者が払っている。
これを書きながら、私自身も少し不思議だなと思っている。保証会社は、どちらかというと大家にメリットがある仕組みだからである。家賃が入ってこなかったときに立て替えてもらうのは、大家のほうだ。
それなのに、毎年の更新料を払っているのは入居者である。
私は築古5物件を自主管理している大家で、保証会社には何度も助けてもらってきた。この記事では、受け取る側から見た更新料の話を、知っている範囲で書いておく。
更新料を払っているのは、入居者である
まず結論からいうと、うちの物件では更新料は入居者の負担になっている。
大家にばかり得があるのかというと、そうでもないとは思っている。保証会社をつければ、入居者は保証人を立てなくていい。それに、保証会社の審査を通ったということは、「私はこういう安全な者なので、住まわせてもらってもいいですよね」という証明にもなる。
大家は家賃の心配が減り、入居者は保証人がいらなくなる。どちらもWin-Winなのかなというのが、いまの私の考えである。
ただ、審査は通れば終わりというものでもない。お金も仕事もあるのに審査で落ちた入居希望者もいた。証明になるということは、通らない人も出るということだ。
金額は1万円前後か、家賃の10%。そして毎年
更新料の相場は、1万円程度だと思う。
結構コロコロ変わるので、はっきりとは言えない。大体の保証会社が最低料金を決めていて、それも1万円程度になっている。一方で、家賃の10%というように割合で決めているところもある。
周期は1年ごとと書いているものが多い。
昔は、一回保証料を払ったらもうずっと、という保証会社もあった。いまは更新料を取るのが当たり前になってきた、というのが私の感覚である。私が保証会社を選んだときのことは7社試した記録に書いている。
立て替えてもらったことは、何回もある
保証会社に家賃を立て替えてもらったことは、何回もある。
そして、つけてからは大家として本当に楽になった。お金のことだけではない。管理そのものが楽になった。
入居者の側にも楽になったことがある。うちの入居者は高齢の方ばかりで、家賃が変わるたびに、わざわざ銀行へ行って手続きをしていた。保証会社を通すと、家賃は決めた口座から自動で引き落とされる。手続きのために銀行に行かなくていい。
うちでは水道代も合わせて集金しているので、水道代のために振込に行く必要もなくなった。これは入居者にとって、すごくいいことだと思っている。
大家のいちばんの得は、情を挟まずに済むこと
大家にとっての得は、まず家賃が入ってくる安心感である。これはやっぱり大きい。
ただ、私がいちばん嬉しいと思っているのは、別のところにある。
自分で家賃を管理していると、この人は今月入っている、この人は先月から入っていない、ということを全部自分で覚えていることになる。そういう思いを持ったまま、家賃が入ってきていない人から連絡があると、平等な対応がしづらくなる。どうしても情が入りやすくなってしまう。
保証会社に任せると、ここがなくなる。誰が払っていて誰が払っていないかを、私が抱えなくて済む。これはすごく嬉しいポイントだと思っている。
保証会社を入れた経緯は、一斉に切り替えた日の記事に書いた。
2か月の滞納と、3か月目の前に届く確認
一つだけ、気になっていることがある。
家賃が2か月ぐらい滞納になると、3か月目に入る前に保証会社から連絡が来る。裁判に関わる手紙を簡易書留で送りたいので、許可をお願いします、という確認である。名義の上では私から送る形になるからだと思う。
それまでのあいだ、基本的に私が関わることはない。
だから、連絡が来たときに初めて知ることになる。そうか、あの方がか、という気持ちになる。
私は入居者と関わる側の大家である。もう少し早く分かっていれば、どうしたんですかと、私から声をかけられたのかなと思うことがある。
それでも、そこは全部保証会社に任せてしまったほうが、分かりやすい管理になると考えている。
更新料が払われないと、大家の保証が切れる
入居者が更新料を払わなかったらどうなるのか。正直に書くと、私はこれを考えたことがなかった。
うちでは更新料も口座振替で引き落とされている。家賃が引き落とされていれば、更新料も払われたことになる。引き落とされていなければ、家賃も引き落とされていないということになる。そこから先がどうなるのかは、分かっていなかった。
私も詳しく知りたかったので、調べてもらった。見たのは、公開されている日本賃貸保証(JID)の賃貸保証委託約款及び保証約款である。
第10条第3項には、入居者が期間満了日までに更新保証料を払わない場合、保証会社は委託契約と保証契約の更新を拒絶できる、と書かれていた。
つまり、更新料が払われないと、保証そのものが更新されない可能性がある。入居者が払うお金なのに、止まったときに困るのは大家のほうである。
同じ約款の第3条第4項には、大家が更新保証料を入居者に代わって払うことができる、とも書かれていた。ただし、その場合は入居者に請求する権利を放棄する、という条件つきである。
なお、これは日本賃貸保証の約款であり、うちがいま使っている保証会社の約款ではない。保証会社ごとに中身は違うはずなので、うちの保証会社の約款で同じことが書かれているかは、まだ確かめられていない。
私が思っていること
更新料は、年に1万円前後のお金である。払われなかったらどうなるのか、私は考えたことがなかった。
ただ、今回調べてもらって、更新料は入居者と保証会社のあいだだけの話ではないと分かった。払われなければ、止まるのは大家の保証である。
保証会社をつけて、管理は本当に楽になった。情を挟まずに済むようになった。その代わりに、入居者が困り始めたことに気づくのは遅くなった。どちらも本当のことで、私はいまのところ、楽になったほうを選んでいる。
この記事は、築古5物件を自主管理する私自身の経験をもとに書いています。保証会社の契約内容は会社ごとに異なるため、実際の条件は各社の約款で確認してください。































